瀬川陣市 フォトグラファー 公式サイト

フォトライフコンシェルジュとして 写真家・講師・ライター などで活躍、フォトララ写真未来研究所代表

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ライフスタイル

ポールのライブ撮影解禁について思うこと

2016/09/13

ビートルズメンバーのポール・マッカートニーが11年ぶりに来日しツアーを行いました。このツアーでは、プロ機材ではないカメラでのライブの撮影が許可されたらしく、この件について賛否が渦巻いているようです。
そもそも日本で行われるプロミュージシャンによる音楽ライブ、コンサートは基本的に全面録音、撮影は禁止されています。これは、アーティストの音楽著作権、肖像権を守るという見地においてだと思われますが、マナーとしても一般化していると言っていいでしょう。
それが今回、ポールのライブでは、スマホなどでのカメラによる撮影はOKとなり、カメラをステージに向けて差し出し撮影する姿が見受けられたわけです。観客側からしてもこれは意外な許可だったはず。
お気に入りのアーティストのライブ、撮っていいならその瞬間を撮りたいと思ってもなんの不思議もないことです。反面、純粋に音楽を楽しみたいと言う方は、撮影なんてまったく興味がない話題というか周りでカメラをいじる人たちが増えてはライブ鑑賞の邪魔に感じるかもしれません。
きっと今回の撮影OKとなったのは、ポールサイドからの観客へのサービスの一環であって、他のライブ活動に対して撮影許可について問題を投げかけたものではないと個人的には感じています。そういう意味合いから、今回の撮影OKが出たことは、ファン心理としては歓迎して向かい入れれます。
これによく似た例で吉本興業が行う演芸ライブは、昔から写真撮り放題とうたっていました。これは、お気に入りの芸人を撮影して応援してくれることは大歓迎と撮影されることを逆手に取り興業側に有効活用しようとした格好。
吉本の演芸も今回のポールの一件もファンからしてみれば、写真も撮らせてくれてありがとうと感謝する人たちはいても怒るような人たちは少ないのではないでしょうか。撮影もファンサービスと捉えるとアイドルが握手会を開くように、公式に撮影会を開くというビジネスチャンスも考えられます。
ただ、アーティストの肖像や演奏された楽曲を撮影、録画されてしまうと無断商用利用される恐れがあり、なかなか撮影解禁に踏み切れないというのは確か。
いまは個人でもネットを使い自由にメディア発信できる時代。その背景からこれまで以上に肖像権等にはうるさくなっている実態があります。しかし、これから売りだしたいアーティストは少しでもメディアに流れれば宣伝になると考えれば、個人メディアの活用は方法次第では有効。
背景や衣装を撮影許可していることがわかるものにして撮影させるなど方法はいく通りかありそう。または、撮影席を限定で販売するというのもおもしろいかもしれません。
ポールのような大御所が撮影を解禁をしたことで、これから撮影解禁をのファンサービスを増やしていくアーティストが出てくるかについても注目してみたいです。

Nov-29 2013 Up


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