ズームレンズの使い方で形が変わる
2019/02/06
ズームレンズ、コンパクトカメラや一眼レフレンズで広く使われています。
このズームレンズ、ワイドにしたり望遠で撮るときに使われますが、もう少しグレードをあげた使い方もできるのです。
その応用方法をご紹介しましょう。
スポンサーリンク
同じものでもワイドと望遠では写りが違う
ズームレンズの使い方は、広い場所を撮りたいときにワイドにして、遠くのものを撮る時に望遠にするだけが用途ではありません。
同じものを撮影しても写り方がまったく違うものになるのです。これはレンズの特性を利用したものなのですが、まずはサンプル写真でその違いをご覧下さい。
ズームレンズの一番ワイド側で撮影。このカメラでは約35ミリ。箱の手前が大きく広がって写っているのがわかります。
上のワイド側より×2.0倍ほど望遠側にスライドさせて撮影。箱の形が元の形にほぼ近い状態で写っています。
上のサンプル写真をご覧いただき、写り方の違いがよくお分かりになったと思います。
同じものを撮ってもズームレンズの使い方ひとつで見え方がまったく違うものになります。ワイド側で写すと形が崩れるのは、レンズのワイド側は広い画角を写すため画面中央から端に至るに従い、湾曲して写るという特性があるからです。
近い距離から広い範囲を写すことができるワイドレンズ。だけども形は湾曲して写る、このことを覚えておくといろんな撮影に応用ができます。
特に人物のポートレートでは、ワイド側で人の顔を撮ると、鼻など中央部分が大きくなって写ります。どう見ても実際の見た目とは違う写真になるはずです。
なのでポートレートなどで使われるレンズサイズは80-100ミリなどの中望遠サイズがよく使われます。
上のサンプル写真にもあるように、ちょうどこのサイズの望遠側だと被写体の元の大きさやサイズに近いもので写すことができます。
どのように見せるかで使い分けよう
ワイドレンズにして撮影。画角が広くなっているので、後方も広い範囲が写っています。
ズームレンズで望遠側に×3.0倍ほどシフトさせ撮影。上の写真との違いがどんなところがあるのか比較してみてください。
では、ワイド側で撮ると形が崩れるなら、ワイド側は使ってはいけないということ?、そんな疑問もあることでしょう。
それは、どのように被写体を見せるかによって使い分けて撮るのといいと思います。例えば、ワイド側で手前が大きく広がって写るのであれば、それを利用して手前にインパクトのある箇所を持ってくるような写真にはもってこいです。
反対に形をスッキリ、現物に近づけて撮りたいときには、少し被写体から離れて望遠側で形を整える、このような使い分けをされるといいでしょう。
ズームレンズの特性を生かして、被写体の写り方を意識した使い方をしてみると、これまでの写真よりワンランクアップした撮影ができます。ぜひ応用してみましょう!
著書『デジカメ撮り方便利帳』は初めてデジカメを使うビギナーからミドルユーザーまでを対象に、デジカメの使い方や被写体ごとの撮り方がわからないときにさっとポイントを知れるように名称、項目いろんな角度からサッと引き出せる字引のようなガイドブックです。
ご参考にぜひどうぞ!
- 当ページのリンクには広告が含まれています