皆既日食を撮る
2018/11/06
2009年7月22日に46年ぶりに日本でも見ることができる皆既日食が起こります。この機会にこの現象を写真に撮ってみたいと思っている方も多いかもしれません。この皆既日食を撮るにはどんな撮影セッティングが必要なのか簡単に説明してみましょう。
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太陽を撮るにはフィルターが必要
太陽は肉眼ではまぶしすぎて直視できません。見るときにはサングラスや暗い色の透けるものを通して見るようになります。
それと同じように太陽を直接日光を覗いて撮るのはご法度。レンズにフィルターを入れてから撮らなければなりません。
このときに使うフィルターは、NDフィルターというものを使います。NDフィルターは、レンズから入ってくる光量を減らす効果をもたらすもの。減る光量率によって種類が分けられていて、1/2、1/4、1/8のものが一般的に売られています。
しかし、太陽を撮るにはこの程度の減量ではまだまだ足りません。そこで日食などを撮ることを前提に作られたのが、カメラ用フィルター PRO-ND10000。
単純に光を1/10000まで落してくれるというフィルターです。このフィルターをレンズに取り付けるには、マルチホルダーを使い、レンズの口径に合わせたホルダーを利用してセッティングします。
カメラ用フィルター PRO-ND10000を購入するにはちょっと予算を超えてしまうという方は、ND400のフィルターを二枚重ねて使うという方法もあります。
いずれかの方法でNDフィルターを準備してから皆既日食の撮影に挑みましょう。ただし、このNDフィルターは、写真撮影用で肉眼での観察用には使用できません。
目視するにも太陽観察専用サングラスを
日食を観察するのに作られた太陽観察専用SUN GLASS。写真は簡易式のもの
写真は撮らずに目視で観察する方も一般のサングラスではなく、専用のものを使って見るのが安全です。そのためには、太陽観察専用サングラスを利用すると便利。
太陽を直接見ることができるフィルム「アストロソーラー」を採用しているサングラスです。サングラスタイプのもの、簡易式のもの用途に合わせて利用すると便利でしょう。
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皆既日食を見られるところは一部の地域
これまで皆既日食と書いてきましたが、実際に皆既日食を見ることができる地域はほんの一部。日本では屋久島から奄美の間がその地域に該当します。海外では上海周辺でも観測が可能。つまりこれ以外の地域で太陽を見るとそれは皆既日食ではなく部分日食ということになります。
詳しくは、国立天文台の「皆既日食の情報」が詳しいのでこちらをご参考ください。
2009年7月22日、地域によって食が始まる時間は異なりますが午前10時前から午後12時を過ぎるころまで皆既日食が起こります。
次の皆既日食は2035年なので、このチャンスに部分日食であっても観察してみるといいのではないでしょうか。