CP+2015で見つけたデジカメの未来
2016/09/13
年々新しい機能が開発されるデジタルカメラ。スマホが普及するにつれコンパクトデジカメの売り上げは苦戦するものの、新性能を持つデジカメへの注目は尽きません。
アジアでも最大となるカメラの総合イベント、CP+(シーピープラス)2015で見つけた最新機種から今後のデジタルカメラの方向性を探ってみました。
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撮影後にピント合わせが出来るカメラ
昨年発表されて話題になったのが撮影した後にピント合わせや絞り値の調整ができる機能を持つカメラ、ライトロ・イルム。
写真はこれまでひとつの光の情報だけを記録して画像としていましたが、このカメラではあらゆる方向から入る光を記録。撮影後に専用のソフトをパソコンで操作して、ピントや絞り、奥行きを自在に変えることができるという機能です。
写した瞬間にカメラで設定した露出でしか記録できないという写真のこれまでの概念を大きく変えるこの機能は、デジタルだからこそできた技術。
これからのデジカメでの写真撮影に大きな可能性を開いてくれるこの技術は今後の展開に注目です。
「ドローン」と呼ばれる空撮ヘリ
簡易型のリモコン・ヘリコプターは数年前からおもちゃ市場に登場していましたが、それにデジカメを搭載して空撮ができるようタイプのリモコンヘリの開発も本格的になってきました。空撮は主に動画が主流ですが、最新のデジカメにもほとんど動画機能が搭載されているので、こちらも新たなデジカメで撮影できるフィールド。
空撮用のラジコン・ヘリも含めて無人飛行機のことは「ドローン」と称され、最近のニュースなどメディアでも見かけるワードになってきています。
CP+2014でもすでに空撮用のドローンは紹介されてましたが、今年も出品されていて注目を浴びてました。
テレビ番組でもドローンで撮られたと思われる映像をよく見かけるようになり、これから使用される頻度が高くなる機種です。
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ウエアラブルで鑑賞する写真と映像
ウエアラブルは、身につけて使えるコンピューター媒体のことを指しますが、写真や映像を鑑賞できる機種として紹介されていたのが、エプソンのMOVERIO。
専用のグラスをかけ、コントローラーで操作して鑑賞する仕組み。グラスをかけると見ている背景の間にスクリーンが浮き上がり見えるようになっています。アンドロイドのプラットフォームを採用していて、コントローラーを指でタップして見たい映像や写真を選択していく流れ。
見据える方向が広くなるにつれ、グラスを通して見るスクリーンも大きくなり、自分だけの映像空間を楽しめます。
ウエアラブル端末でのこれからの写真、映像の楽しみ方のひとつして定着できるか今後の動向を期待したいところです。
これからのデジカメのキーワードは「空間」
ここで取り上げた、撮影後に調整できるカメラ、ドローン、ウエアラブル・グラス、これらの機種で共通するワードは、「空間」です。
写真とは、記録した画像をプリントまたはモニターでみるだけの二次元のものでしたが、ライトロ・イルムのカメラでは撮影後に膨大な光の情報を操ることで画像の中の空間を調整することができます。
ドローンは、空間を飛びながら撮影をしていきます。これまで本物のヘリなどでしか撮れなかった空撮などの空間を手軽な機材と操作で誰しもが撮れるようになっています。
ウエアラブルのグラスを使うことで、目にしている空間を自分だけのギャラリーとして見ることができます。
CP+2015を一通り見て、今までの技術では入り込めなかった「空間」に入り込んだ技術がこれからのデジタルカメラにたくさん取り込まれていくのではないでしょうか。「空間」の活用、ここに新たなチャンスがありそうな予感を得ました。
Feb-15 2015 Up
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