瀬川陣市 フォトグラファー 公式サイト

フォトライフコンシェルジュとして 写真家・講師・ライター などで活躍、フォトララ写真未来研究所代表

ロバート・フランク:ブックス アンド フィルムス,1947-2017展

コンテンポラリーフォトグラファーーの巨匠、ロバート・フランクの「Robert Frank: Books and Films, 1947-2017」の展示を神戸で見てきました。この展示は世界50ヵ所を巡回中。

ロバート・フランクは、独自の視点で世相や社会を写し撮るストリートフォトグラフィーを確立。彼の作品はアメリカの写真の教科書などでは必ず掲載され、アート写真の手法として影響を広く与えています。しかし、彼のオリジナルプリントが近年高騰し、収蔵する美術館から作品の貸出も難しくなるという状況に本人が憂いて考え出されたのがこの展示会です。この展示では新聞用紙にプリントされ額装は一切されず、展示終了後はすべて破棄されてしまい市場操作には一切関与しないというもの。

特に若い世代に作品を見てもらいたいという希望から展示会も無料開催となっているものです。

この展示場での写真撮影はすべてOK。SNSなどでの拡散も歓迎とのこと。

会場に所狭しと吊り下げられたロール紙にプリントされた作品を縫うように歩いて鑑賞するスタイル。

ロバート・フランクの作品の中でも、私は昔からこの黒人の女性が抱く白人の赤ちゃんの写真が印象的に感じています。アメリカ社会の中にある人種間の溝が伝わってきます。

またこの展示会のスタイルは、これからの写真展示方法として大きなヒントを与えてくれているのではないでしょうか。写真展といえば、高品質のプリントで仕上げ額装して飾るものという概念を破っても十分に展示会を開けるということを実証しています。額装などに多額の費用を費やさなくても展示会を開催できるチャンスがあることを教えてもくれていることを感じました。

ロバート・フランクのメッセージを伝えるために書かれた書道なんですが、手書きの書から伝わる威力も改めて見直しました。これが活字でプリントされていたらまったく伝わるものが違っていたはず。ロバート・フランクの作品にとてもマッチしていました。

Robert Frank: Books and Films, 1947-2017神戸 公式サイト

-