「ぱなし」という雑誌のはなし
2016/07/21
2011年の4月から新たに瀬川陣市が連載をスタートさせた雑誌、「ぱなし」をご紹介しましょう。
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「ぱなし」とは懐中雑誌
「ぱなし」と言っても知っている方はほとんどいないでしょう。それもそのはず、これは同人雑誌のようなもので知り合いの 納富 廉邦さん が編集長になって作っているもの。
納富さんは、知識豊富でいろんなことを教えてくれ楽しくさせてくれる方。いまは、夕刊フジで「オトコの小物の名品」という男性用のグッズを紹介する連載もしているそうなので興味ある方は読んでみて下さい。
その納富さんに2011年の初めごろ久しぶりに会った時、「こんなの作っているんですよ」と見せてもらったのが、「ぱなし」。ちょうど春から新たに連載を始めてくれる人を募集しているとのことだったので、「私も書いていい?」と聞いたら「毎月書いてくれるならね」という条件だったので、スタートしたという半ば行き当たりばったり的なところから始まったというのがいきさつ。
しかし、この「ぱなし」なかなかおもしろいのです。
「ぱなし」の表紙。どこか官能的な表情をする女性の絵が毎月飾ります。描いているのは、池永康晟氏。大人の読み物という感じを醸し出しています。
冒頭には、発売月から向こう3か月分の予定表があります。ここには、毎月の祝日などの暦もあるのですが、それに加え個人的興味から選らばれたであろう記念日も書かれてあります。例えば、5月25日あべ静江デビュー、6月9日ネッシーの日、7月19日サイボーグ009少年キングで連載開始(1964)などなど。きっとこれらは納富さんワールドなんでしょう。
それを知ってどうするの、というものが多いのだけど、読んでいるとついフフと笑ってしまうからおもしろい。でも、しっかり書き込みができる余白はあるのでスケジュール帳としても機能します。
さて、本編ですが、基本ひとり見開き2ページごとになっていて、2011年5月号でいうと、実に21人の方が書いています。内容は、ポエム、写真、フォトエッセイ、映画音楽紹介、グッズ紹介、漫画など様々。
執筆陣はなかなか豪華。一線で活躍するライターや写真家、書家、イラストレーターなど寄稿しています。
一度に少しずついろんなものが楽しめます。このちょっとずつたくさん入っている楽しさは、子供の頃に感じたワクワク感を思い起こさせてくれます。見開き完結なので、読むのに負担がないので気軽に読めるのもいいのかも。
この中に瀬川も混ぜてもらったというわけです。ちなみに、私が書いているのは、フォトエッセイ。テーマ「釣り」です。最近釣り熱が再燃してます。食べられる魚がターゲットです。釣りにまつわるたわごとを写真を一枚掲載して800字程度で書いています。こごては写真や撮影については特に触れてません。
自由に思うことを写真とともに載せる、これって本来やりたかったことのひとつだったよなぁと掲載紙を見ていて感じます。フォトライフコンシェルジュなどで見せるのとはまた違う瀬川の一面をここでは出しているので、ご興味あればぜひ見てやってください。
ここに寄稿している人たちは、納富さんとつながっていて「ぱなし」で表現したいという人たち。同人誌なので書いてもギャラはありません。手弁当です。
さらに製本だって自分たちで行います。
部室と呼ばれている都内にある一室に都合がつく関係者が集まり、みんなで製本作業を行います。
部室での製本中のテーブル。みんなで集まり内職作業です。
中閉じが済み、完成間近のぱなしの冊子。
編集長自ら、余白の耳の部分を裁断して出来上がり。こうして「ぱなし」が出来上がります。
この部屋を部室と呼んでいるように、これはまさに部活動だと参加してしばらくして気がつきました。大人の部活動、なかなかいいですね。
「ぱなし」ですが、毎月号限定300部の発行です。印刷などにかかる費用があるため、実費として一部500円で販売。
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